令和元年11月20日
【国民の目恐れ、丁寧に説明を
 
−安倍首相の在職期間、憲政史上最長に−

 

 皆さん今日は! 安倍首相の在職期間が、桂太郎首相を超えて憲政史上最長になりました。この件につき時事通信社のインタビューを受けましたのでその概要をお知らせ致します。
             *
○ 安倍信三首相の在任期間が憲政史上最長となりました。
・ 第一次政権が1年で終わり、再度復活して最長になるとは大変感慨深い。返り咲いた当時はこんなに長くなるとは全く予想も付かず、総理のご努力に敬意を評したい。

○ 安倍政権の評価は。
・ 2012年に政権を奪還した時は、3年3ヶ月の民主党政権を受け、内政、外交の失政に加え関東大震災からの復興も抱え、ある意味で最悪の状況だった。
・(内政問題)@株価→8000円台から2万3000えん台に
 A有効求人倍率→過去最高に(仕事なしから人手不足)
 B失業率の低下、給料増額
・ (外交問題)@米国→普天間の辺野古移設問題につき、鳩山首相のトラストミー発言、A中国→尖閣問題
・ (東日本大震災の復興)→手の打ち方が遅く、後手後手に
・ 2012年第2次安倍内閣は、@経済の復興、A外交の回複、B震災からの復興の3本柱で出発。
・ 経済、外交、震災からの復興は、安倍政権は大きな成果を出している。

○ 公明党が果たしてきた役割は。
・ 政治の安定を上げることができる。政治の安定には、「数の安定」と「質の安定」がある。
・ 数の安定→政治が安定していなければ大きな仕事をする事は出来ない。二度にわたる消費税率の増額、平和安全法制、テロ等準備罪など国民に不人気な法案でも、国家100年の大計に立って成立。
・ 質の安定→自民党政治に国民目線の公明党の政策が加わることによって、政策のウイングが広がる。幼児教育・保育の無償化や軽減税率の導入、平和安全法制で武力行使に歯止めをかけたのは、大きな成果だ。自民党政治に対し国民目線によるブレーキ役が期待されている。

○ 長期政権を築いた背景をどう見るか
・ 一番大きいのは、旧民主党に対する国民の失望感だ。自公政権に変わる野党が出てこない。
・ もう1つは、自民党内の「1強多弱」。小選挙区制で派閥が弱くなり、人事や選挙の公認で官邸の意向が強く働くようになった。その結果、安倍氏に代わる人が育たず、人材育成は自民党の大問題だ。

○ 公文書改竄や相次ぐ閣僚辞任でも支持率が下がらない。
・ 経済が安定していることが大きいのではないか。ただ、謙虚になるべきだ。連立政権合意に「決して奢ることなく、真摯な政治を貫くことによって結果を積み重ね、国民の本当の信頼を取り戻さなくてはならない」と敢えて入れた。
・ 自公ともこの原点に立ち返るべきだ。政治家は、国民の目を恐れなければならない。数が多いほど国民に丁寧に説明し、理解を求める努力をしなければならない。

○ 首相主催の「桜を見る会」をめぐり公費の私物化との指摘もある。
・ 「信なくば立たず」、「李下に冠を正さず」です。国民の信頼が一番大事だ。

○ 今後の自公関係は。
・ 連立政権は、深い信頼と適度な緊張関係が大事だ。親しいだけでは馴れ合いになる。理念が違う党が一緒になっているのだから、言うべき時に厳しく言う緊張関係を絶えず持たないといけない。

○ 公明党の今後の役割は。
・自民党に見えないものや聞こえない声を政治に生かしていくのが公明党の使命で、自公連立の存在意義だ。「政治は生き物」です。今は支持率が高くても一瞬にして何かで不支持率と逆転する可能性があり、政権運営は丁寧にやるべきだ。「実るほど頭をたれる稲穂かな」と言われるように、権力の中心にいる人は、公私混同と言われないよう権力から一歩引く謙抑さが必要だ。

2019年11月20日 
                        公明党 漆原 良夫