平成28年9月13日
【北に独自の制裁強化を
 
風被害「激甚指定」急げ、早期避難へ指針新たに、政府に山口代表

 

政府と自民、公明の与党両党は12日昼、首相官邸で連絡会議を開き、席上、公明党の山口那津男代表は、北海道や岩手県を中心とした一連の台風・豪雨被害について、「早急な激甚災害指定をはじめ、被災者の生活支援、農林水産業の復旧などに万全を期してもらいたい」と訴えた。

また、短時間に集中豪雨が降った場合の避難のあり方について、「国のガイドライン(指針)を新たに示し、自治体ごとに再考されるべきだ」と指摘。特に、自治体が出す「避難準備情報」は、高齢者や障がい者など避難に時間がかかる人の早期避難を呼び掛ける意味があることを周知徹底するよう求めた。

安倍晋三首相は、一日も早い被災者の生活再建へ支援策を迅速に、きめ細かく講じる意向を示した。

一方、被災地を視察した内閣府大臣政務官が、職員に背負われて水たまりを渡った問題に対し、公明党の井上義久幹事長は、「言語道断だ。緊張感を持って対応してもらいたい」と苦言を呈した。

北朝鮮が9日、5回目となる核実験を強行したことについて、山口代表は「断じて許されない。弾道ミサイルの発射と相まって、今までと異なる重大な脅威だ」との認識を示した上で、政府に対し国連安全保障理事会に対応を求めるだけでなく、わが国独自の制裁強化も含めた対応を要請した。

さらに、北朝鮮の動向に関する情報収集・分析や、核実験に伴う放射性物質の影響のモニタリング(継続監視)、国民への適切な情報提供を行う必要性を指摘し、国民の安全・安心の確保に万全を期すよう求めた。

安倍首相は、「わが国独自の制裁についても検討を進めていく」と語った。

26日召集予定の臨時国会の対応について、安倍首相と山口代表は、今年度第2次補正予算案や環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案の早期成立をめざす方針で一致。安倍首相は、「秋の臨時国会は、いわば『アベノミクス加速国会』だ。デフレ脱却の速度を最大限まで引き上げるため、協力をお願いしたい」と述べた。


(平成28年9月13日付け公明新聞より転載)