公明党の山口那津男代表は18日午前、東京都新宿区の党本部で開かれた中央幹事会であいさつし、消費税の軽減税率導入を盛り込んだ2016年度税制改正関連法案が審議入りしたことについて、「政府と与党が一体となり、軽減税率が安定的に導入できるように努力していく」と訴えた。
この中で山口代表は、軽減税率以外の消費税の逆進性緩和策として挙がっている、給付つき税額控除と総合合算制度に対して、「いずれも国民の所得、資産を正確に把握した上で適正、公平に実行する必要があるが、把握は困難であり、机上の空論だ」と主張。その上で、軽減税率が実行可能な選択肢だとし、「(ほかの)選択肢と並列で議論する段階ではない。どう現場で実行するか、具体的、実践的に議論を進める必要がある」と語った。
また、軽減税率導入による事業者負担は「具体的な説明と実際の支援策が伴わないといけない。(国会論戦でも)議論を深め、イメージをしっかり伝えなくてはならない」と述べた。
一方、山口代表は、閣僚や自民党の国会議員の不適切な発言が続いていることから、「緊張感を持って発言に注意して対応していきたい」と訴えた。漆原良夫中央幹事会会長は同日の記者会見で、自民党の丸山和也参院議員が人種差別と取られかねない発言をしたことなどを踏まえ、「緊張感の欠如だ。大事な新年度予算案を審議しているという与党議員としての自覚が足りない」と力説した。