山口那津男代表 公明党は「庶民、大衆の思いを実現する政党はないのか!」という国民の衆望を受けて結成された。以来、支持者の皆さまに支えていただきながら、国民のニーズを的確につかんで結果を出してきたからこそ50年を迎えられる。次の時代に向けて党の基本的な姿勢を確認しておきたい。
古屋範子女性委員長 坂東眞理子・昭和女子大学学長は「50年間、栄枯盛衰というか政権交代もあった中で、『大衆とともに』と旗を掲げてずっと続いている党として、どこに頼めばいいか分からないという人々の声をたえずすくい上げていってほしい」と期待を寄せています。
漆原良夫国会対策委員長 衆望に応える――。これは政党として当たり前だとも言えるが、多くの政党が離合集散を繰り返し、それができていない。だから、政党不信が広がるのではないか。その中で、50年の星霜を重ねた公明党は稀有の存在と言える。
『議員力アップが党勢拡大に直結』
山口 まったく同感だ。結党50年を前に、党の在り方を見直し、基盤を盤石なものに鍛えるために、「議員力のアップ」「ネットワークの強化」「公明新聞の拡大」「女性、青年運動の充実」という4本柱の運動を打ち出した。
井上義久幹事長 やはり、「議員力アップ」が柱だ。議員力アップは公明党の特長であるネットワークの強化に直結する。公明新聞の購読拡大も、女性、青年運動の充実も、議員率先の行動なくしては前に進まない。公明新聞拡大は、9月20日から11月20日までが第2期集中期間だ。いよいよの決意で、4本柱の運動を総仕上げしていきたい。
石川博崇青年委員長 青年委員会は、51人の党所属国会議員のうち14人を占める30歳代から40歳代前半の青年国会議員が地方議員と連携し、全国各地で青年市民相談会や学生との懇談会などを開催しています。そこでつかんだ青年層のニーズをもとに、「若者の雇用の促進に関する法律」(仮称)の制定などを求める提言を政府に提出しました。
古屋 女性委員会も新たな息吹で取り組みを始めています。900人超の全女性議員が、社会の各分野での女性の登用や活躍について、300以上の関係団体への聞き取り調査、視察を行って「女性の元気応援プラン」を取りまとめ、政府に提言したところです。
井上 女性、青年両委員会の提言は、政府が取りまとめた成長戦略の改訂版にも大きく反映された。今後もさらに両委員会の活動を最重要な柱の一つとして強化していきたい。
漆原 「次の50年」も衆望を担い続けるためには、今後、新しい時代に対応し、「民意に応えられる公明党」という視点も重要になる。50年前の結党当時にはなかった人口減少や少子高齢化など、質的に異なった問題群を解決していかなければならない。
石川 多くの識者が“これから、政治、政党に必要なのは新たな夢物語を語ることではなく、現実の課題を解決する国民的合意をつくること”と指摘しています。その役割を果たしていけるのは公明党しかないのではないか?
『「中道」で大衆迎合に走らぬ政治へ』
井上 その通りだ。公明党には「中道」の理念とそれに基づく行動がある。公明党の中道主義とは、単に「右にも左にも偏しない」ことにとどまらず、「右も左も包み込む」「包摂する」ということだ。この理念があるからこそ、“国民の幸福のために何が必要か”を物差しに、幅広い国民的合意を形成し、ポピュリズム(大衆迎合主義)に走らない合意形成の政治を進めていくことができる。
漆原 合意形成の大きな力が地方議員、国会議員によるネットワークであり、その先に党員、支持者がいらっしゃる。「社会が大きく変わるときだからこそ、国民の声を吸い上げられるネットワークを持っている公明党の存在は、ますます重要になってくる」(元東京都副知事の青山●(やすし)明治大学教授)との指摘通りだ。
山口 ネットワークは公明党のかけがえのない財産だ。来年4月には、その要の存在である地方議員の半数以上が改選される統一地方選挙を控えている。「次の50年」に向けた戦いの緒戦であり、党の揺るぎない基盤を築く戦いでもある。地道な日常活動をさらに積み重ね、断じて勝ち抜いていこう!(おわり)