自民、公明の与党両党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)は10日、衆院第2議員会館で会合を開き、整備新幹線の新規着工区間、北海道(新函館北斗―札幌間)、北陸(金沢―敦賀間)、九州(武雄温泉―長崎間)の3路線の工期短縮を政府に求める中間報告を取りまとめた。公明党からは井上義久幹事長らが出席した。
PTは、地域振興のためにも早期整備が重要だと指摘。開業時期について、北海道新幹線が当初予定の2035年度から5年、北陸新幹線が25年度から3年の前倒しをそれぞれ要望した上で、九州新幹線については技術上の課題を精査しつつ、22年度の開業予定から可能な限りの前倒しを提案する。
工期短縮に必要な財源については、開業後に鉄道建設・運輸施設整備支援機構がJR各社から受け取る鉄道施設の貸付料を前倒しで活用したり、機構が保有するJR九州の株式売却益を充てるなどの案を示した。 さらに、8月末までに政府と与党からなる作業部会を設置し、年末に予定される15年度の予算編成で、財源確保に関する結論を得るよう求める方針も確認した。PTは来週、中間報告の実現を政府に申し入れる。