平成24年7月22日
後見制度の利用促進へ
 
後見制度の利用促進へ/党PT 法案の要綱骨子を発表

 
 公明党成年後見制度促進プロジェクトチーム(PT、大口善徳座長=衆院議員)は20日、厚生労働省で記者会見し、成年後見制度利用促進法案の要綱骨子を発表した。石井啓一政務調査会長、同PTの漆原良夫顧問、大口座長、高木美智代事務局長(いずれも衆院議員)が出席した。
 成年後見制度は、判断能力が不十分な人の財産管理などを本人に代わって行う制度。認知症の高齢者などが増える一方、制度の利用が進んでいないことから、同法案は制度の利用促進に関する施策を効果的に推進するのが目的。
 骨子では、首相を会長とした関係閣僚で構成する「成年後見制度利用促進会議」と有識者でつくる「成年後見制度利用促進委員会」を内閣府に設け、利用促進計画を策定することを明記している。
 席上、大口座長は同制度の利用が低調な理由として、(1)制度の認知度が低い(2)制度悪用への懸念(3)後見人の人材不足(4)被後見人となった際の選挙権喪失など利用者の権利制限の問題視――などを指摘。これに対して、骨子の基本方針の中で、国民に対する周知・啓発を行うことや成年後見人などの担い手確保、被後見人の権利制限に係る制度の見直しなどを盛り込んでいることを説明した。
 会見に同席した日本成年後見法学会の新井誠理事長は「いろんな政党に働き掛けたところ、公明党が一番熱心に関心を持って、検討してくれた。公明党の尽力に対して敬意を表したい」と語った。

(平成24年7月21日付け公明新聞より転載)