平成24年6月23日
一体改革で正式合意
 
一体改革で正式合意/関連法案「速やかに採決」を確認/民自公3党

 
 民主、自民、公明の3党幹事長は21日午前、国会内で会談し、社会保障と税の一体改革関連法案に関して3党実務者間で交わした修正合意について、3党間の正式な合意とすることを確認した。3党幹事長がそれぞれ確認書【別掲】に署名した。これには公明党から井上義久幹事長、石井啓一政務調査会長、漆原良夫国会対策委員長が出席した。
 3党確認書は、15日に実務者間でまとめた「合意文書」に基づき、20日に提出された「社会保障制度改革推進法案」「認定こども園法改正案」の2法案と、政府提出の一体改革関連法案のうち、撤回される「総合こども園法案」を除く6法案を議員修正した上で、「速やかに衆院で採決し、今国会で成立を図る」ことを明記した。
 この中で井上幹事長は、一体改革関連の計8法案について、衆院採決の日程を具体的に明らかにするよう民主党の輿石東幹事長に要求。野田佳彦首相が21日までに衆院採決することを明言していたことを踏まえ、「首相の発言は重い。国民に対する約束でもあり、21日に採決できないのであれば国民に謝罪すべきではないか」とただした。
 これに対して、輿石氏は「サボタージュしたわけではないが、21日の採決は物理的に無理だ」と述べたが、3党幹事長は協議の結果、「22日をめど」に衆院採決していくことで折り合い、確認書に「速やかに衆院採決」との文言を書き入れた。
 会談終了後、漆原国対委員長は、民主党の事情で採決日程が引き延ばされたにもかかわらず、輿石氏が「物理的に無理」と言い訳したことに対して、「物理的に無理な状況をつくったのは民主党ではないか。とんでもない発言だ」と批判した。
 『会期79日間延長を議決/公明は反対 8月上旬(50日程度)で十分/衆院本会議』
 国会は21日午後の衆院本会議で、同日で切れる通常国会の会期を9月8日まで79日間延長することを与党の賛成多数で議決した。自民、公明など野党は反対した。
 公明党の井上義久幹事長は、これに先立ち開かれた党代議士会で、会期延長について触れ、「本来、会期内に法案を成立させるのが与党の責任だが、成立率が極めて低い。そのことについて、与党側の深刻な反省がない。そのまま、ただ会期を延長するだけでは国会としての責任が果たせない」と指摘した。
 その上で、社会保障と税の一体改革関連法案の今国会成立を期すとの民主、自民、公明3党の合意に言及し、「私どもとしては、法案成立に必要な審議日程の確保が必要ということで、衆院でのこれまでの審議状況を踏まえ、長くても8月上旬まで(の50日間程度)で十分と申し上げてきた。それに対して、9月8日までの79日間という(与党側の)提案なので、反対する」と表明した。
 『3党確認書』
 民主党、自由民主党及び公明党は、平成24年6月15日の社会保障・税一体改革に関する3党実務者間会合合意文書(以下「合意文書」という)を誠実に実行するものとし、以下を確認する。
 1、「合意文書」に基づき、社会保障制度改革推進法案及び認定子ども園法改正案を3党の議員立法で提出した。
 2、今後、総合子ども園法案を除く社会保障・税一体改革関連6法案につき、「合意文書」に基づき、議員修正を行う。
 3、総合子ども園法案を除く上記8法案につき、速やかに衆議院で採決し、今国会で成立を図ることとする。

(平成24年6月22日付け公明新聞より転載)