平成23年10月3日
現場に即した論戦で成果
 
現場に即した論戦で成果/原発事故調は画期的/3次補正に被災者の声反映/臨時国会閉幕で山口代表ら強調

 
 第178臨時国会は30日、18日間の会期を終えて閉幕した。公明党は同日昼、国会内で両院議員総会を開き、山口那津男代表、井上義久幹事長は、野田内閣発足後、初の論戦となった衆参代表質問と予算委員会で、現場の声に即した政策を提言し、成果を挙げたと力説。原発事故の調査機関を国会に設置する法律が公明党主導で成立したことを「画期的」と強調した。さらに本格的な復興のための第3次補正予算案編成に当たり、「被災者に寄り添い、ニーズの反映に尽力したい」と述べた。白浜一良参院会長、漆原良夫国会対策委員長、石井啓一政務調査会長もあいさつした。=2面に党幹部あいさつ要旨
 『政治とカネ/民主は説明責任果たせ/石川氏辞職勧告「廃案」許されず』
 山口代表は、野党側の強い要求で会期が延長され、衆参両院で予算委が実現したことに触れた上で、公明議員の論戦について「ただすべきはただし、前向きな答弁も引き出した。メリハリのある論戦が展開された」と総括した。
 また、今国会で東京電力福島原子力発電所事故の調査機関を国会に設置する法律が、公明党主導で成立したことを力説し、「これをいかに国民の側に有効に生かし、実績を上げるかが重要だ」と強調。さらに、「両院にまたがる、このような機関を国会につくるのは初めてだ。議会と統治機構の新たな展開につながるよう、力を入れたい」と語った。
 一方で、公明など野党提出の二重ローン救済法案や私学災害復旧助成法案については、今国会では結論が出なかったため、「合意形成に向けて、もう一段の努力をして国民の期待に応えたい」と述べた。
 本格的な復興のための第3次補正予算案の編成に関しては、「与党がようやく、それなりに案をまとめた。われわれの主張を(与野党)協議の中でしっかり訴え、これまで確認、合意してきたことが反映されているか厳しくチェックし、被災者の期待に応えられる内容にしたい」との考えを示した。
 井上幹事長は、野党が求める小沢一郎元民主党代表の証人喚問について、30日の与野党幹事長会談で同党の輿石東幹事長が「重く受け止めて対応する」と答えたことを踏まえ、「国会の自浄能力が問われており、一に民主党の姿勢にかかっている」と同党に説明責任を果たすよう要求。
 また、野党が28日に提出した石川知裕衆院議員の議員辞職勧告決議案に関して、民主党が過去2回と同様、同決議案の採決に応じず廃案にしたことに対し「到底許されない行為だ」と批判した。
 次期臨時国会に向け「二重ローンや『政治とカネ』の問題など、さまざまな課題があるので早い機会の開会を引き続き求めていきたい」とした上で、「閉会中審査などでも被災者のニーズに対応できるよう論陣を張っていく」と述べた。
 白浜参院会長は、野田佳彦首相の国会答弁に対して「所管大臣に答弁をさせて追認するだけの“物言わぬ首相”だ。『政治とカネ』の問題にも大変消極的だ」と厳しく指摘。
 漆原国対委員長は、野党の要求で第3次補正の審議入り前に閣僚の所信表明と質疑などが行われることになったと報告し「論戦で厳しく追及していく」と表明。石井政調会長は「第3次補正、来年度予算の概算要求について本格的に議論していく」と述べた。

(平成23年10月1日付け公明新聞より転載)