平成22年8月1日
国民生活守る論戦挑む
 
国民生活守る論戦挑む/初の予算委 菅政権を徹底追及/臨時国会召集、山口代表ら強調

 
 第175臨時国会が30日召集された。参院選の結果、与党が過半数割れし、衆参で多数派が異なる「ねじれ」が生じた初めての国会で、会期は8月6日までの8日間。公明党は30日昼、国会内で両院議員総会を開き、山口那津男代表、井上義久幹事長は「ねじれ国会」で公明党の責任は重要だと力説し、「『声の届く政治』の実践へ、チーム力を生かして臨もう」と強調。国民の信任を得られなかった菅政権に対し、衆参予算委員会で徹底的に論戦を挑むと訴えた。白浜一良参院会長、漆原良夫国会対策委員長、斉藤鉄夫政務調査会長があいさつした。
 『参院 新人5氏が初登院』
 『ねじれ国会 政策議論の場に/公明は責任ある判断を貫く』
 冒頭、山口代表は参院選で激戦を勝ち抜いた、埼玉選挙区の西田実仁氏、東京選挙区の竹谷とし子さん、大阪選挙区の石川博崇氏と、比例区で当選した横山信一、長沢広明、浜田昌良、荒木清寛、谷合正明、秋野公造の各氏を紹介。「フレッシュな力を生かし、結束して頑張ろう」と力説した。
 「ねじれ国会」については、与党時代の経験を振り返り、「どれほど野党(民主党)の行動によって、国政が停滞したか。同じ愚を繰り返してはならない」と指摘。「与党は与党の責任、野党は野党の立場で、国民の望むところや国の行く末を見据え、方向をあやまたない運営をしなければならない」との考えを示し、「公明党の責任は重要だと自覚し、現場でつかんだ『声の届く政治』の実践へ、国会の場でもチーム力を生かして臨みたい」と強調した。
 また、衆参予算委に関しては、前国会末に首相が交代しながら、与党側が予算委を開かなかったことを批判し、「まさに前国会の積み残しだ」と指摘。その上で「参院選で民主党政権に対して、レッドカードを突き付けた。その結果を受けての予算委開会だ」と強調し、徹底した論戦を挑む決意を表明した。
 与野党の話し合いでまとまった参院の西岡武夫議長、尾辻秀久副議長などの人事については、これまでの与党側の横暴な国会運営に触れながら、「国民から見て、公正・公平な運営に疑問符が付く議会を直す必要があった。(公明党が)野党各党と話し合い、与党とも折衝しながら、最終的に話し合いで結論を導くことができた」と述べた。
 井上幹事長は、「菅首相は参院選で『信を問う』と言って戦った結果、国民の信任を得られなかった。にもかかわらず、政権を維持するということで居座り続けている」と批判。その上で「9月の(民主党)代表選までのモラトリアム(執行猶予)政権だ」として、「予算委員会で厳しく追及していかなければならない」と訴えた。
 また井上幹事長は、公明党の歳費日割り法案について「ぜひ成案を得たい」と強調。さらに「次の戦いは統一地方選挙だ」と指摘し、あらゆる機会を通じて党の発信力を高める闘いを展開していくと述べた。
 白浜参院会長は、参院議長人事について、「公明党19人の存在が(与野党の)話し合いによる結論を導いた意義は大きい」と強調。その上で「政治は国民のためにあり、政党のためにあるのではない」と指摘し、「私たちは野党ではあるが、国民生活を守るため、19人が団結して頑張っていく」と決意を訴えた。
 漆原国対委員長は、予算委開催について、「今まで逃げまくっていた菅首相を、しっかり捕らえることができた。論戦を挑み、実り多い国会にしたい」と力説。
 斉藤政調会長は「財政、社会保障など大きな問題が山積している。公明党が(課題解決への)真摯な議論をしていく先頭に立ちたい」と訴え、参院選マニフェスト実現に全力を挙げる考えを示した。
 両院議員総会に先立ち、同日午前、参院選で初当選を果たした竹谷、石川、横山、長沢、秋野の新人5氏が初登院した。

(平成22年7月31日付け公明新聞より転載)