平成22年6月4日
異常な民主の国会運営
 
異常な民主の国会運営/ルール無視を連発/郵政法案など10回強行採決「党利党略」許されず/漆原良夫国対委員長に聞く

 
 5月31日深夜、与党はたった一日6時間程度の審議で「郵政見直し関連法案」を強行採決し、衆院を通過させた。今国会、与党の強行採決は10回目。与党のルール無視の“暴走”が続く国会状況について、漆原良夫国会対策委員長に聞いた。

 ――与党は強引に郵政法案を衆院通過させたが。
 
漆原国対委員長 郵政民営化は2005年、衆院で約126時間も法案審議を行い、総選挙で民意を問うて決めた。それと全く逆方向の「改革逆行法案」をわずか6時間の審議で強行採決。与党による「数の横暴」以外の何ものでもない。広く国民の声を聞く参考人質疑や公聴会も一切行われていない。選挙目当て、連立維持のために強行採決したと批判されるのも当然だ。民主主義のルールに反し、断じて許せない。
 ――今国会の強行採決は10回に及ぶ。
 
漆原 与党は、自分たちの考えはゴリ押しするが、反対の考えに対しては耳を貸さないというやり方だ。ただ多数決で押し通すだけなら、国会は言論の府といえない。
 公正かつ円満な議論を確保する努力が、与党には著しく欠けている。議長不信任決議案と委員長解任決議案が計8本出されるなど前代未聞だ。与党がいかにルールを無視し続けたかが分かる。議論を戦わせる議会本来の姿を取り戻す必要がある。
 ――横路孝弘衆院議長の対応にも疑問の声が上がっている。
 漆原 野党は強行採決のたびに、公正で円満な議会運営を議長に再三申し入れてきた。しかし議長は、事態の打開に向けて全く指導力を発揮せず、公明など野党4党は1日、議長不信任決議案を提出した。与党の反対で、本会議では採決されなかったが、一国会で二度も議長に不信任案が出るのは約50年ぶりの異常な事態だ。できれば不問に付したいとのやり方は不誠実で絶対に良くない。
 ――与党は、野党が要求している普天間問題などでの予算委員会の集中審議開催にも応じようとしない。
 
漆原 与党側は、4日の衆院本会議で普天間に関する首相報告と各党の質疑を行うというが、形式的なやりとりになる本会議だけでは不十分だ。なぜ首相が「最低でも県外」「5月末決着」の約束を破ったのかを詳しく検証する必要がある。
 それには、事細かく議論の応酬ができる予算委のような場が必要だ。与党側は本会議だけで予算委に応じないつもりかもしれないが、それでは国民向けのアリバイづくりであり、実質的には逃げに入ったと言われても仕方ない。あくまで予算委開催を強く求めていく。
 ――鳩山内閣に対する不信任案と問責決議案の提出については。
 
漆原 8カ月余りの鳩山内閣の数々の失政を厳しく追及し、国民に強く訴えていかなければならない。そのためには、野党として時期を選びながら、衆院で内閣不信任案を、参院では問責決議案を出していきたい。
 ――公明党が提出した政治資金規正法改正案の審議見通しは。
 
漆原 1日に衆院の委員会で初質疑の予定だったが、開催が見送られた。3日には必ず委員会審議を行いたい。2日には井上義久幹事長が与野党各党を回り、審議促進、法案成立への協力を呼び掛ける。
 会期末が迫っているが、再発防止は待ったなしであり、今国会成立をめざしていく。

(平成22年6月2日付け公明新聞より転載)