平成20年1月15日
【国民第一の政治に意識改革を】
 
国民第一の政治に意識改革を/道路財源暫定税率 民主は廃止分の財源示せ/NHK番組で漆原国対委員長

 
 公明党の漆原良夫国会対策委員長は13日午前、NHK番組「日曜討論」に与野党の国対委員長とともに出演し、海上自衛隊の給油活動のための補給支援特別措置法の成立や今後の政治課題などについて見解を述べた。
 この中で漆原国対委員長は、補給支援特措法の成立に衆院での再議決を行使し、3分の2の多数で再可決したことについて「首相はじめ、いろんなチャンネルで野党に合意形成(に向けた協議)の申し入れをしたが、最大野党の民主党党首が『補給支援特措法は憲法違反だ』と言い、(協議の)入り口をシャットアウトした」と指摘。「最終的には国益の立場から、やむを得ず憲法の規定を使った」と説明し、「やむを得ざる判断だった」と強調した。
 今臨時国会で、改正被災者生活再建支援法や改正政治資金規正法などが与野党合意で成立したことに関しては、漆原国対委員長自身が改正中国残留邦人支援法の与野党合意に奔走した経緯を紹介し、「対決型の政治ではなく、国民のために政治をやるんだという大きな意識改革をしなくてはならない」と力説。「国民のために何をすべきかを第一に考える意識改革が必要だ」と訴えた。
 道路特定財源の暫定税率については、政府・与党が昨年12月に(1)近々行われる抜本的な税制改革(2)5年後の道路整備の中期計画見直し(3)10年後の中期計画終了――の3段階にわたって総合的に検討すると決定したことを踏まえ、「5年以内にきちっとした見直しをすることは、与党の中で確定している」と述べた。
 その上で、暫定税率の廃止を主張している民主党に対しては、「問題は『財源をどうするんだ』ということだ」と批判。暫定税率を廃止すれば、国や地方の税収が大幅に減額されるとし、「どこをどうやって(財源を)ねん出するのかを明確に筋道を立てて示してほしい」と述べるとともに、農業者支援や「子ども手当」などの民主党案についても「財源が一番、みんなが疑念に思っていることだ」と指摘した。
 暫定税率の維持などを含む予算関連法案で衆院での再議決を行使するかどうかについては、「二院制にかかわる大きな問題で、軽々に言うべきではない」とし、「使わないで済む努力を、全力を出してすることが一番大事な視点だ」との見解を示した。

(平成20年1月14日付け公明新聞より転載)