平成19年11月8日
【犯罪被害者支援の258施策】
 
犯罪被害者支援の258施策/公明推進の給付金倍増、弁護士選任など/政府の推進会議が決定

 
 公明党が推進してきた犯罪被害者支援が前進――。政府の「犯罪被害者等施策推進会議」(会長・町村信孝官房長官)は6日、犯罪被害者等給付金の拡充など有識者らの検討会が最終的に取りまとめた支援策の報告を受け、政府として強力に推進していくことを決定した。これにより、公明党が策定を推進してきた犯罪被害者等基本計画に盛り込まれた258の支援策のほぼすべての内容が具体化。今後、被害回復に向けた支援が本格化する。
 今回決定されたのは、「経済的支援」「支援のための連携」「民間団体への援助」に関する3分野。経済的支援の柱は、犯罪被害者等給付金の大幅拡充で、最高額を約2倍に引き上げ、自動車損害賠償責任保険並みとするとともに、若年層への給付なども手厚くする。
 また、公的支援が困難な被害者には民間基金での支援を検討するほか、精神被害の治療に関する診療報酬を改定。刑事裁判に参加する被害者への公費での弁護士選任制度を検討する。
 支援のための連携では、被害の概要を記入する「犯罪等被害申告票(仮称)」を作り、同じ説明の繰り返しによる負担を軽減。一方、民間団体への援助は、被害者への電話相談や関係機関の紹介などの直接支援事業に対し、重点的に財政支援する。地方自治体にも支援への協力を要請する。
 公明党は、1980年代から犯罪被害者等給付金支給法の制定に取り組んできたほか、2004年の犯罪被害者等基本法の成立に尽力。同法に基づく基本計画の策定に当たっては、被害者や支援者の声を同計画に取り入れた。
 『弱者に光当てる公明の精神/漆原・党犯罪被害者等PT座長』
 今回の決定は大変うれしい。特に、われわれがつくった犯罪被害者等給付金の制度が、今日ここまで拡大されのは意義があることだ。
 また、支援のための連携や民間団体への援助が拡充されたことも、犯罪被害者を社会みんなで支えていくものであり、犯罪被害者の皆さんにとって、心強いものと思う。
 犯罪被害に遭った一番弱い人々に焦点を当てた制度拡充ができ、公明党の精神が生かされたと思っている。
 『主な支援内容』
【経済的支援】
▽犯罪被害者等給付金の拡充
・給付額を最大2倍、自賠責並みに
・若年層、扶養家族が多い遺族に手厚く支給
・やむを得ない場合に期限後の申請認める
▽民間基金での支援検討
▽テロ被害は特別措置法や基金で迅速救済
▽刑事裁判参加に伴う公費での弁護士選任検討
【支援のための連携】 ▽関係機関・団体のハンドブック(仮称)作成
▽「犯罪等被害申告票(仮称)」作成
▽支援者、コーディネーターの育成
【民間団体への援助】
▽事業費中心に援助
▽地方自治体の援助促進

(平成19年11月7日付け公明新聞より転載)