平成19年10月23日
【補給支援法案 文民統制は前進】
 
補給支援法案 文民統制は前進/政治資金の透明化 今国会で法改正めざす/NHK番組で漆原国対委員長

 
 公明党の漆原良夫国会対策委員長は21日午前、NHK番組「日曜討論」に与野党の国対委員長とともに出演し、インド洋での海上自衛隊の給油活動を継続するための補給支援活動特別措置法案などへの対応について、見解を述べた。
 この中で漆原国対委員長は、補給支援特措法案に国会承認規定が盛り込まれなかったことについて、「現行法(テロ対策特別措置法)の(国会承認の対象である)基本計画の内容そのものが新法(補給支援特措法案)の内容になっている」と指摘、「新法を議論することが国会承認と全く重なる」と強調した。
 その上で、法案の期限が1年であることを踏まえ、「(延長する場合は)1年ごとに国会のチェックがある。むしろ、シビリアン・コントロール(文民統制)が一歩前進したと理解している」と述べた。
 防衛省の守屋武昌前事務次官が自衛隊員倫理規定で禁じられている利害関係者とのゴルフを行っていたとされる問題に関して、漆原国対委員長は「きちんと説明をしてもらう必要がある。(真相の)究明もしていかなくてはならない」と述べる一方で、「(守屋氏の問題と)新法、日本の国際貢献はどうあるべきかというのは、全く次元の違う問題だ」とし、同時並行で議論すべきとの考えを示した。
 民主党がテロ対策としてアフガニスタンへの民生支援などを主張していることについて、漆原国対委員長は「ただ民生支援と言うのではなく、具体的な案を出していただかないと議論にならない」と対案の提示を求めた。
 日本が提供した燃料の使途については「(相手国と)交換公文を結んでアフガン(での対テロ作戦)にだけしか使用しないシステムをとっているが、このシステムが完璧に履行されてきたのかどうか検証していく必要がある」との意向を示した。
 一方、政治資金の透明化について漆原国対委員長は、「『1円以上(の領収書公開)』が一番、大きな問題で、これが解決された以上、(与野党合意への)大きなヤマは越えたと思っている」と述べ、「ぜひとも今国会で、きちんと信頼回復するに足る(政治資金)規正法の改正をやっていきたい」と力説した。

(平成19年10月22日付け公明新聞より転載)