平成19年8月12日
【中越沖地震、党対策本部が申し入れ】
 
新潟県中越沖地震/風評被害を防げ/住宅再建の支援強化も/被災者支援法の見直しで官房長官「柔軟な対応を指示」/党対策本部が申し入れ

 
 公明党災害対策本部の木庭健太郎本部長(参院幹事長)と党新潟県上中越沖地震災害対策本部の漆原良夫本部長(国会対策委員長)は9日午後、首相官邸で塩崎恭久官房長官と会い、新潟県中越沖地震の復旧・復興に向け、風評被害への対策や被災者生活再建支援法の柔軟対応などを求める安倍晋三首相あての申し入れ書を手渡した。
 これには、党新潟県上中越沖地震災害対策本部の魚住裕一郎、山本香苗の両副本部長、加藤修一事務局長(いずれも参院議員)が同席した。
 申し入れは、党災害対策本部として6日に実施した現地調査で、農業協同組合や商工会議所の関係者、避難所での生活を続ける住民らから寄せられた要望などを踏まえたもので、(1)生活再建支援(2)災害復旧支援(3)産業復興支援(4)農業復興支援(5)原子力発電所の安全確保――の5分野17項目。
 木庭本部長らは、新潟県中越沖地震により柏崎刈羽原子力発電所で相次いだトラブルの影響で、観光や農作物などに重大な風評被害が起きていると指摘。「観光客がパッタリ来なくなり、例年の10%いかない」「新潟県産(の農作物)は放射能に汚染されていて危ないと思われている」といった関係者の声などを紹介し、できる限りの対策を強く要請した。
 被災者生活再建支援法について、木庭本部長らは、住宅再建などを支援するための柔軟な運用とともに、収入制限や年齢制限の緩和など適用範囲の拡大を強く求めた。
 また、壊滅的な打撃を受けた商店街や農家に対する支援策、地域コミュニティーの再生に向けた取り組みなどについて、政府に対策の検討を要望した。
 このほか、申し入れ書では、災害復旧支援として万全な特別交付税措置をはじめとする十分な財政措置を求めたほか、産業復興支援として産業基盤の早期復旧や雇用確保対策などの地域経済の早期復興、中小企業に対する特別融資制度や信用補完制度の構築、災害廃棄物などの適正処理と除去・運搬にかかる諸費用の助成措置の強化などを要望。
 原子力発電所の安全確保に関しては、信頼感回復に向けた日常的な諸施策の積極的推進や、原子炉などの耐震設計指針の数値的見直しなどを要請した。
 塩崎官房長官は「いろいろ具体的な要望をいただき、ありがとうございます」と公明党の取り組みに謝意を示した上で、被災者生活再建支援法について、「政府で見直しを検討している。より現場の意見を取り入れた形で、もっと柔軟にできないのか指示したい」と述べた。

(平成19年8月10日付け公明新聞より転載)