平成18年5月23日

法務委員会にて答弁

与党が再修正案(共謀罪新設の組織犯罪法案)提出/議長の要請受け入れ 野党との協議を継続/衆院法務委
 自民、公明の与党両党は19日、「共謀罪」の新設を柱とする組織犯罪処罰法改正案について、共謀罪の適用範囲を狭めた再修正案を提出した。これを受け、衆院法務委員会は同日、野党委員も出席し、審議を続行した。与党側は当初、同日中に採決する方針だったが、河野洋平衆院議長の調整なども踏まえ採決を見送り、野党との協議を継続することとなった。
 この日の委員会では、冒頭、4月に提出された与党修正案の取り下げを議決した後、与党側が再修正案の提案理由の説明を行い、野党だけが2時間、質疑を行った。公明党の漆原良夫理事が再修正案の提出者として答弁に立った。
 与党の再修正案は、共謀罪の対象となるテロ集団などの「組織的な犯罪集団」を、「共同の目的が懲役・禁固5年以上となる罪を実行することにある団体」と厳格化。共謀罪の適用要件として、修正案で示した「共謀に係る犯罪の実行に資する行為」についても、「共謀に係る犯罪の実行に必要な準備その他の行為」が行われた場合に限って処罰の対象となるよう再修正し、より表現を明確にした。
 一方、委員会審議と並行し、河野議長が自民、公明、民主の国会対策委員長らと国会内で会談。席上、河野議長が「与野党間で十分に協議してほしい」と慎重な審議を求めたことから与党側は議長の要請を受け入れ、採決を見送る方針を決めた。
(平成18年5月20日付け公明新聞より転載)