平成16年6月1日

  本会議にて質問する漆原良夫
 
安否不明者の再調査を!

 25日、衆議院本会議にて公明党を代表して小泉純一郎首相に対し日朝首脳会談についての質問を行いました。
 今回の首脳会談は、拉致被害者の家族5人の帰国が実現したこと、曽我ひとみさん一家の再会のめどがついたこと、日朝平壌宣言の誠実な履行が再確認されたこと等確かな前進があったと評価します。
 その上で、「拉致事件の解決なくして国交正常化なし」の大原則から、その解決に全力を尽くすべきだと訴えました。小泉首相は「被害者やご家族が長い間抱いていたつらい思いを胸に、一日も早い拉致問題の解決に向けて全力で取り組んでいく」との決意を表明しました。
 また、安否の不明な10人の再調査について、期限を切って行われるべきで、期間内に客観的・合理的な安否の確認が得られなければ正常化交渉に入ってはならないとの主張に対し、小泉首相は「早急に先方の再調査を求める一方で、我が国独自の調査結果とつきあわせて真相の究明を図っていく」と答えましたが、北朝鮮側に徹底した調査を求める観点から現時点で調査期限を設ける考えのないことを明らかにしました。
 さらに首脳会談で「日朝平壌宣言が遵守されている限り、経済制裁を発動しない」との発言に関して、私は「安易に外交カードを放棄すべきではない」と注文をつけました。今回の25万トンの食料と1千万ドル相当の医薬品支援は、人道的支援であり、拉致問題の交渉とは別個の措置と理解しています。