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平成13年8月29日 |
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内閣総理大臣 |
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小泉 純一郎 殿 |
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公明党法務部会 |
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部会長 漆原 良夫 |
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平成14年度法務省及び最高裁判所予算概算要求に関する申し入れ
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司法は民主主義社会の重要な基盤であり、「大きな司法」をめざした改革はわが国において21世紀の重要政策となっている。政府の司法制度改革審議会が先にまとめた「意見書」について、小泉総理は、それを十分尊重するとともに国家戦略に位置付け全力を挙げ推進する旨表明されている。来年度予算編成にあたっては、一般政策経費の10パーセント削減を行うこととされているが、以上の情勢を踏まえ、政府において次に掲げる項目の実現と十分な予算措置を図ることを強く求めるものである。
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記
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1. |
法務省及び裁判所予算全体の増額を図るとともに、特に、裁判官、検察官の大幅な増員、裁判所・検察庁職員をはじめ、人的・物的体制の充実強化を図ること。また、老朽化が進んでいる矯正収容施設や外国人入国管理施設、裁判所庁舎等の施設の改築を進めること。
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2. |
増大する来日外国人等に対する適正な出入国管理体制の確保のため、入国審査官及び入国警備官の増員を図ること。
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3. |
民事法律扶助事業費補助金の拡充及び被疑者弁護、少年事件における付添弁護などの刑事法律扶助の拡充を図ること。
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4. |
犯罪少年の改善更正等のため、保護観察制度の充実(保護観察官の増員、保護司活動の充実等)及び矯正官署(少年鑑別所、少年院、刑務所等)における人員配置の充実を図ること。
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5. |
司法通訳に対する支援を強化するとともに、外国人による犯罪の多発や外国人を対象とする裁判の増加に対処するため、司法通訳制度の創設を図ること。
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6. |
終身刑導入の検討を始め、刑罰法制の在り方の見直しを進めること。
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7. |
名誉毀損やプライバシー侵害等に対する「懲罰的損害賠償制度」導入を含めた民事救済に関する調査研究を推進すること。
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以 上 |