令和4年9月19日
第3ノ巻(塩崎恭久元厚労大臣編)】
 
「今ハ昔、伊予国ニ、塩崎恭久トイウ人、アリケリ」



― ひと粒の新薬の話 ―

〇自公連立20有余年、日本の憲政史上初めてのことです。
 私は、ある時、親友である塩崎元厚労大臣に「自公連立の政治的意義は何ですか」と聞いたことがあります。塩崎さんは、流石、元厚労大臣らしく「一粒の新薬」の例えを使って、次のように大変分かりやすく説明をしてくださいました。

〇「一粒の新薬が発見された。自民党は、この新薬を『どうしたら日本全国に売りさばくことが出来るか』と考える。これは、生産者の目線です。
しかし、公明党の皆さんは、『この新薬、副作用は大丈夫か? 」と考えます。これは、消費者の目線です。
この生産者目線と消費者目線という方向性の違う政党が一緒になって政治をやる事で、政治の幅が広がるのです」と。

〇塩崎大臣の説明、まさに言い得て妙ですね。
自民党は、国家、大企業、大都市、という「統治者」の目線。公明党は、庶民、中小・零細事業者、地方という「被統治者、弱者」の目線。一緒に仕事をすることによって、今まで、見えなかったもの、足りなかったものを互いに補い合い、調整し合う事が必要になります。そしてその結果、政治の質が広がり安定することに
なるのです。
自公の連立により、日本の政治は安定しました。公明党の参加は、政治の「数の安定」をもたらしただけでなく、国民目線の政治の実現という「質の安定」にも大きく貢献したのですね。

〇それでは、公明党が国政に参加することによって、国民目線の政治がどのように進んだかを見てみたいと思います。

・政労使会談の実施や最低賃金法の改正→最低賃金法の改正によって賃金の値上げを実現。また、政(政府)労(労働者・連合)使(使用者・経団連)の三者が、賃金値上げのために定期的に官邸で会談するシステムを構築。
・幼児教育、高等教育の無償化。教科書の無償配布以来の快挙です。
・全世代型社会保障制度の構築。
・軽減税率の導入。自民党と粘り強い交渉の結果、全加工食品を軽減税率の対象にしました。
・平和安全法制の実現。安倍総理の集団的自衛権の行使容認に大きなブレーキ役を果たしました。
・国民全体を対象とする1人当り金10万円の「特別定額給付金」の実現。

〇公明党は今後とも、国民の「小さな声を聴く力」を充分に発揮して、連立政権の中にあって国民目線の政治をしっかりと実現して参ります。

〇安倍元総理の国葬が、9月27日に挙行されます。
次回は、安倍さんのご冥福をお祈りしながら安倍さんとの思い出を書きたいと思います。